--- title: おとなのひとにいってほしかった24のこと date: 2005-08-25T15:04:05Z author: kazu634 categories: - 引用 tags: - book ---

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バイト先からの帰り道、本屋で何気なく見つけたのがこの本。面白そうなので手にとってぱらぱらとめくってみたんだけれど、これは面白い!素朴に語ってはいるものの、酸いも甘いも経験してきたという年月を感じさせるところがいいのではないだろうか。

自分は、Conradなんていう誰に聞いても(含・ネイティブの大学教授)「難しい」としか言われない骨太の作家を専門にしようとしているのだけれど、このConradもまた人生の酸いも甘いも経験してきたような骨太の価値観を元にして語っているのではないだろう?―みたいに思っているので、こういうのは参考になるなぁ、と思った。帆船に乗った船乗りとして、Conradは常に自分の限界に立ち向かっていき、人として成長していったのではないのかなぁ。サン・テグジュペリも次のように言っているし。

The earth teaches us more about ourselves than all the books in the world, because it is resistant to us. Self-discovery comes when man measures himself against an obstacle. To attain it, he needs an implement. He needs a carpenter’s plane, or a plough. Little by little, as he walks behind the plough, the farmer forces out a few of nature’s secrets, and the truth which he uncovers is universal. In the same way the aeroplane, the implement of the airline companies, brings man face to face wit all the old problems.

拙訳

大地は世界中にあるどんな本よりも私たち自身について教えてくれる。理由は、自己を発見するのは障害に立ち向かっていくときであり、大地は私たちに抵抗するからだ。自己を発見するためには、道具が必要だ。大工のカンナや、あるいは鋤が必要になる。少しずつ、鋤で耕して行くにつれて、農夫は自然の秘密を見いだす。そして、その農夫が明らかにした真理というものは普遍的なものだ。同じようにして、飛行機―航空会社の道具―は飛行士に、そういった古くなってしまった問題に面と向かわせるのである。

ここでは、飛行機について語っているけれど、サン・テグジュペリが念頭に置いている「古い問題」というのは「障害に立ち向かっていく際の問題」なのではないかな。こう考えると、帆船というのは農夫にとっての鋤と同じものではないかなぁ…なんて思ってみたり。

ちなみに、英語で良ければ、ここ『おとなのひとにいってほしかった24のこと』が読めます。ちなみに、その24のこととは、

でした。