--- title: 世の中に「問う」人がアーティストだと思う author: kazu634 date: 2010-01-17 wordtwit_post_info: - 'O:8:"stdClass":13:{s:6:"manual";b:0;s:11:"tweet_times";i:1;s:5:"delay";i:0;s:7:"enabled";i:1;s:10:"separation";s:2:"60";s:7:"version";s:3:"3.7";s:14:"tweet_template";b:0;s:6:"status";i:2;s:6:"result";a:0:{}s:13:"tweet_counter";i:2;s:13:"tweet_log_ids";a:1:{i:0;i:5061;}s:9:"hash_tags";a:0:{}s:8:"accounts";a:1:{i:0;s:7:"kazu634";}}' author: - kazu634 categories: ---
世の中に「問う」人がアーティストだと思う
こういう話は私も経験してきただけにわかる。多くの人が新しいチャレンジを懐疑的な目で見る。失敗すると、胸をなでおろす。成功すると、やっかむ。そして本人の力量じゃない、運とか、地位とか、とにかく本人以外のところに勝因を求め、絶対に功績を認めない。
それゆえ、自分も金の卵を産めると錯覚する。最終的に切り捨てても大丈夫だと自分を説得する。
心が後ろ暗い人間は、絶対に話し合いをしない。陰湿な準備を周到にして、いきなり通告する。それで功労者をやっかい者として追い払い、ほっとする。
いきなり言われた人間は驚愕する。才能がある人間とて完璧ではない。それは誰よりも本人が気づいている。いろんな人の協力の下にビジネスをせざるを得ないからビジネスがその人を鍛える。
だから、なによりも話し合いがなかったことに落胆する。仕打ちそのものよりも、それらの人を信じられなくなり去る。
日本でイヤになるくらい繰り返されている光景である。
彼は,私という人間を認め,彼の会社で私は活躍するだろうと言ってくれました.彼の会社が探しているような人材だとも言ってくれました (リップサービスじゃないことを願いますが…).
その上で彼は,私自身のキャリアを考えて「あなたは転職するべきではない.今の会社に残る方がいい.だからあなたは採れない」と言いました.
「僕は時々矛盾するんだ」と言いつつ,自分の会社の新しい戦力の可能性よりも,フラッと面接にやってきた私のキャリアを一番に考えてくれたのです.
曰く,
「あなたが今辞めたらエンジニアとして辞めることになる.それは4年前でもできたでしょう? どうせ辞めるなら,マネージャーになってから辞めなさい」
「優秀な人ほど会社に残る.今いる会社のカルチャーをもっと吸収するべきだ」
「今の会社から学べることがまだ山ほどある」
「人員削減などがあって困っているなら採用するが,あなたはちっとも困ってないじゃないか」
「ウチに来てもいいけど,あなた自身がアンハッピーになるよ.あなたはスポイルされると思うよ」
…みたいなことでした.
私が「優秀な人ほど会社に残るなんて聞いたことない (一般的にはデキる人ほど早期退職すると言われる).それに,特定の企業文化がコビりついた人間なんて融通がきかず使いものにならないのでは?」と反論すると「会社の看板がないと仕事ができない人はそうかもしれないが,どこでも通用する自信があるなら,これ以上ないぐらい今の企業文化を吸収するべきだ」と切り返されました.
私が心から信念を持って話す内容と,前日に考えたような内容は瞬時に見破り,後者については「そんなマーケティングが使うような言葉は聞きたくない.2-3年先の目先の話ではなく,10年・20年先を見据えた話をしてくれないか?」と一蹴されました.
そして「あなたは今の会社が嫌だから辞めようとしているんですよ? 自分では気付いていないかもしれないが,どこか嫌なんですよ.でもそれは木を見て森を見ずというもの.嫌なことは山ほどありますよ.目先の嫌なことなんて気にしちゃいけない.それら小さな嫌なことを乗り越える過程こそ,後々の財産になるんです」とも話してくれました.
心を開いた後は正直に「ぶっちゃけ,自分の市場価値を確認する為に定期的に転職活動をしているんです」と言うと,彼は苦笑しながら「それでリクルーティングマーケットの動向は分かるかもしれないが,今の報酬の2倍支払う企業が見つかっても,あなたの価値が急に2倍になるわけじゃない.あなたの価値は,あなたのタイトルで決まるんです」と言われました.