--- title: ゲームの攻略法が効かなくなる領域に足を踏み出す author: kazu634 images: - "ogp/2014-10-04-reading_before_the_startup.webp" date: 2014-10-04T15:04:05Z categories: - 引用 tags: - book --- 久しぶりにPaul Graham のエッセーを読んだ。Shiroさんに言わせると丸くなったそうだけど、それでもPaul Graham節は健在な気がする。 ちなみにPaul Graham知らない人に解説しておくと、Webの黎明期にWebショッピングサイトを作成し、後にYahoo!に売却し今ではYahoo! Shoppingと呼ばれています。その後、Y Combinatorというベンチャー投資団体を設立し、数々のIT系ベンチャーに投資しました。有名どころだと Dropbox なんかに投資しています。 ここらへんとか Paul Graham らしい気がしています(上は原文、下はShiroさんの訳)。学校や大企業ではゲームの攻略法を見出しさえすればうまく行くけれども、スタートアップの価値は攻略本通りに進めてもダメなんだと言い切っちゃってます。 > So this is the third counterintuitive thing to remember about startups: starting a startup is where gaming the system stops working. Gaming the system may continue to work if you go to work for a big company. Depending on how broken the company is, you can succeed by sucking up to the right people, giving the impression of productivity, and so on. [2] But that doesn’t work with startups. There is no boss to trick, only users, and all users care about is whether your product does what they want. Startups are as impersonal as physics. You have to make something people want, and you prosper only to the extent you do. > > これが、スタートアップについて覚えておくべき、3つめの反直観的な項目だ。 スタートアップを始めるということは、ゲームの攻略法が効かなくなる領域に足を踏み出すということだ。 大企業に勤めるなら、システムを攻略するやり方はうまくいくだろう。 企業が壊れていればいるほど、適切な人々に取り入ったり、何か仕事しているふりをしていれば、 それなりに成功できるだろう。 [2] けれどもそれはスタートアップではうまくいかない。 ごまかすべき上司はいない。ただユーザがいるだけで、ユーザは自分の望むことを あなたの製品がやってくれるかどうかにしか関心がない。スタートアップは、 まるで物理学みたいに、人間関係とは無縁のところにある。人々が望むものを 作るしかないし、それをどれだけやれたかで成功の限界が決まる。 ここらへんも Controversial ですよね: > Though in a sense it’s bad news in that you’re deprived of one of your most powerful weapons, I think it’s exciting that gaming the system stops working when you start a startup. It’s exciting that there even exist parts of the world where you win by doing good work. Imagine how depressing the world would be if it were all like school and big companies, where you either have to spend a lot of time on bullshit things or lose to people who do. [3] I would have been delighted if I’d realized in college that there were parts of the real world where gaming the system mattered less than others, and a few where it hardly mattered at all. But there are, and this variation is one of the most important things to consider when you’re thinking about your future. How do you win in each type of work, and what would you like to win by doing? [4] > > 今まで身につけてきた中で一番強力な武器を取り上げられたと考えると、 これは悪いニュースだろう。けれども、スタートアップを始めることで これまでの攻略ゲームの外側に踏み出せるってことは、 わくわくすることだと思う。既存のゲームに合わせるのではなく、 ただ良い仕事をしていれば勝てる領域がこの世にある、ってことは、すごいことじゃないか。 世の中が全て学校や大企業みたいだとしたら、どれだけ気が滅入ることか考えてごらん。 くだらないことに時間を費やさなければならなくて、 しかもそのくだらないことにもっと時間を費やした人に負けたりするんだ。 [3] 現実の世界の中に、他よりもくだらないゲームを攻略しなくていい場所や、 そんなことが問題にならない場所があるってことを 大学生のうちに知っていたら、私は狂喜したと思うよ。 そして、そういう場所はあるんだ。 あなたが自分の将来を考えるにあたって、この場所の違いを知ることは決定的に重要だ。 それぞれの仕事において、どうやって勝てばいい? そして、何をして勝ちたい? [4] 他にもこの辺のエッセー好きですね: * ものつくりのセンス * 知っておきたかったこと * * *
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