--- title: 寮から人が消えた author: kazu634 date: 2006-03-15 wordtwit_post_info: - 'O:8:"stdClass":13:{s:6:"manual";b:0;s:11:"tweet_times";i:1;s:5:"delay";i:0;s:7:"enabled";i:1;s:10:"separation";s:2:"60";s:7:"version";s:3:"3.7";s:14:"tweet_template";b:0;s:6:"status";i:2;s:6:"result";a:0:{}s:13:"tweet_counter";i:2;s:13:"tweet_log_ids";a:1:{i:0;i:2295;}s:9:"hash_tags";a:0:{}s:8:"accounts";a:1:{i:0;s:7:"kazu634";}}' categories: - つれづれ ---

 何度も書いていますが、自分はいま某大手予備校の学生寮で住み込みの家庭教師をしています。その学生寮は当然のことながら、大学受験のために存在していて、国公立後期試験も終わったいまとなっては、寮生はみな抜けていき、今日で全員が退寮しました。今年が寮で働いて初めての年だったのですが、なんか寂しいです。

 担当だった寮生に、現役で東北大・理学部に合格したけれど、どうしても医学部に入りたいということで、一年だけという条件で受験勉強をしていた学生がいた。その子が一番熱心に自分の所に質問をしに通ってきてくれたのだけれど、その子が今日退寮していった。あの子は数少ない、真剣な自分の姿を見せることができた子だった気がする。課題を提示すると、その課題を次回までに自分なりに消化してようと努力する姿がすごくわかったんだよね。そんな子には適当な応対はできないから、こちらも真面目に対応をした。

 でも、やっぱり、「英文を読むことが仕事」な自分からすれば、たかがそこらの高校生に毛が生えたぐらいの学力の子には過剰なことを要求していたかもしれないと反省もしていたりして。それでも、付いてこようとしてくれたからやっぱりあの子は根性があったのだと思う。

 ここまで書いてふと振り返ると、自分が大学院でされている扱いもそんな感じなんだろう、と気づいた。過剰とも思えるような指導を受けている側からすると「叩けば伸びるとか言うけど、絶対やりすぎ」と言いたくなるのだけれど、でも叩かれなければそこまで努力できたかもわからないんだよね。こんな風にして、古い世代から若い世代へと何かが受け継がれていくのかもしれないなぁ…なんて考えた今日この頃です。