--- title: 「絵の力 – 延長された顔」のサマリー date: 2008-06-22T15:04:05Z author: - kazu634 categories: - Misc tags: - seminar ---

 横浜美術館で開かれた茂木健一郎の講演会を聴いてきました。生で見たのは初めてです。やっぱり圧倒的な存在感を放っていました。同期を誘っていったのですが、同期に「誘ってくれてありがとう」と感謝されました。いい講演でした。

 私が理解した範囲で講演のサマリーをします。私なりに一貫させようとして講演の内容をまとめているので、時系列的にはまとめていないことに注意。

*: こういうまとめを掲載されては困るという場合には、コメント欄でお知らせください。この記事を削除させていただきます(__)

イントロ: 問題意識の提示

 主なトピックは以下:

この冒頭の部分では後の本題と関わる問題意識の提示がされた。後になって話の筋をつなげていくと分かるのだが、「顔」というのは

  1. 生身のあるがままの事実としての「顔」
  2. 自分のイメージとして修正・誇張などを経た「顔」

の二つがあって、現在は一番目ではなく二番目の表面的な「顔」がもてはやされている時代というようにして話が繋がっていった。二番目の「顔」があるがままの事実としてある「顔」を隠蔽することに強い危機意識を持っていた。そして絵画に描かれる顔には、私たちが直面しなければいけない事実が描かれているというようなことを述べていた。そうした絵画に描かれる「顔」を現代日本の状況と重ね合わせて講演なさっていた。

顔とは何か?

絵画とは何か?

結論みたいなもの

感想

 「絵画における顔」を通して日本の文明批判をしていた。乱暴かもしれないけれど、「ありのままの真実を直視し、それでも戦っていけ。俺もそうしていくつもりだ」みたいな熱いメッセージが込められていたいい発表でした。なんていうかユーモア混じりだったけど、人を行動に駆り立てずにはいられないような、そんな provocative な講演でした。

*1:いわゆる "Culture with a capital C" というやつ

*2:この部分がイントロの優しいことしかチャレンジしない風潮と重なっているのかな?

*3:ここら辺はあまりふれていなかったけれど、ブッダとかそこらへんの人を念頭に置いているのかな?

*4:ここから絵画の中の「顔」がありのままの真実を端的に表現している、ということになるのだろう

*5:でも、そういった不安を日本では避けようという風潮がある…と言いたいようだった