+++ title = "RaspberryPIで電子工作を始めてみました" date = 2021-04-04T13:47:22+09:00 description = "なかなか外出できないので、おうちでRaspberryPIをいじってみた結果をまとめました。" tags = ["電子工作"] categories = ["RaspberryPI"] author = "kazu634" +++ 日本に帰国し、リモートワークが徹底されていることに気がついたため、自宅内でCO2濃度を計測してみたいと思い立って、手を動かしています。そのメモになります。 ## RaspberryPIとは RaspberryPIとは、GPIOと呼ばれる入出力端子を持つLinuxボックス…という言い方ができそうです。GPIOというのを経由して、センサーなどの機器とLinuxボックスであるRaspberryPIがやりとりできる仕組みのようです。 お手軽で安価に、センサーなどの電子機器とやりとりして、電子機器の情報をITの世界に持ってこれるというのが、RaspberryPIのすごいところ…というのが今の理解です。 ## ラズパイと繋げてみます [『ラズパイ4対応 カラー図解 最新 Raspberry Piで学ぶ電子工作 作る、動かす、しくみがわかる! (ブルーバックス)』](https://www.amazon.co.jp/%E3%83%A9%E3%82%BA%E3%83%91%E3%82%A44%E5%AF%BE%E5%BF%9C-Raspberry-Pi%E3%81%A7%E5%AD%A6%E3%81%B6%E9%9B%BB%E5%AD%90%E5%B7%A5%E4%BD%9C-%E4%BD%9C%E3%82%8B%E3%80%81%E5%8B%95%E3%81%8B%E3%81%99%E3%80%81%E3%81%97%E3%81%8F%E3%81%BF%E3%81%8C%E3%82%8F%E3%81%8B%E3%82%8B-%E3%83%96%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%90%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9/dp/4065193397)を参考書籍としてラズパイと繋げていきます。 この書籍のすごいところは、扱われている部品一式もセットで提供されているところです。[ラズパイ4対応 Raspberry Piで学ぶ電子工作(書籍+パーツセット)](https://akizukidenshi.com/catalog/g/gK-15352/)です。このセットを購入しました。 ちなみに、この時点でラズパイは全く触ったことなしでした。。上のパーツセットにはラズパイOSイメージ書き込み済みのSDカードが入っていたので、それを繋げて起動させることができました。ラズパイは起動さえしてしまえば、Linuxが動作するため、すんなり入っていけました。 #### LEDの点灯 まずは第一歩ということで、ラズパイとブレッドボードを単純に繋げて、LEDを光らせてみました: ![Image](https://farm66.staticflickr.com/65535/51058486767_857ab12b88_c.jpg) GPIOと呼ばれる端子から電源を取って、LEDを点灯させています。ただ、これだと乾電池から電流を流しているのと何も変わらなくて、面白みはないですね。。 学んだこと: - ラズパイは小さなLinux box + 「`GPIO` (General Purpose Input/Output)」と呼ばれる電子機器とのインターフェースを備えている - `GPIO`の中には「電源 (3.3 V と 5.0 V)」と「GND」と呼ばれるピンがあって、電源→GNDの方向に繋げると、電流が流れていく #### GPIOでLEDを制御してみた 上の例だと、乾電池をラズパイに変えただけです。これだけではつまらないので、ラズパイでLEDの制御をしてみます。ラズパイの`GPIO`はプログラム的に制御ができるようです。ソースはこちら: ```python #!/usr/bin/python3 import RPi.GPIO as GPIO from time import sleep GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(25, GPIO.OUT) try: while True: GPIO.output(25, GPIO.HIGH) sleep(0.5) GPIO.output(25, GPIO.LOW) sleep (0.5) except KeyboardInterrupt: pass GPIO.cleanup() ``` こちらは`GPIO`の25番目のピンを0.5秒ごとに電源オン (`GPIO.HIGH`)・オフ (`GPIO.LOW`)しているイメージのようです。動作させるとこうなります: {{< youtube U0vWhKOWksQ >}} 学んだこと: - `GPIO`の制御を`Python`を用いてできることがわかりました #### ボタンスイッチでLEDのオン・オフを制御する こちらはボタンを押すと、LEDを光らせ、もう一度押すとLEDを消す例です。プログラム的に状態を持たせて制御している感じです。 {{< youtube m8tjJlKoqkk >}} 学んだこと: - プログラム的に制御できるのだから、状態をプログラムで持たせて制御することも当然ながらできる! ### 電子機器とのインターフェース これまでの例だと、電流を流す流さないだけを制御していました。これからは、電子機器からの情報を取得していきます。 電子機器の情報はどうやら以下の2つのパターンで提供されているみたいです: 1. 「アナログ」と呼ばれる形式で、ラズパイがそのままだと識別できない 2. 「デジタル」と呼ばれる形式で、ラズパイがそのまま識別できる 1.の場合には、A/Dコンバーターと呼ばれる電子機器を間に挟むことになるようです。 ### A/Dコンバーターを利用する (SPI通信を利用する) A/Dコンバーターというのは、要するに流れてくる電圧を測るもののようで、それをデジタルに変換するようです。A/DコンバーターをSPI通信と呼ばれる方式で利用してみます。 #### 半固定抵抗の電圧をA/Dコンバーターで取得する 最初の例では、「半固定抵抗」というもので、手動で抵抗の値を変えて、流れてくる電圧を変えられるようにして、その値を読み取ります: ![Image](https://farm66.staticflickr.com/65535/51058488412_496ab3a90f_c.jpg) 青のつまみを回すと、抵抗の値が変わっていき、流れてくる電圧を変更できます。それをA/Dコンバーターが読み取って、ラズパイのコンソールに出力します。 #### 照度センサーの値をA/Dコンバーター経由で取得する 同じようにして、照度センサーの値をA/Dコンバーター経由で取得してみます。 ![Image](https://farm66.staticflickr.com/65535/51058403726_03e95d6766_c.jpg) #### 照度センサーの値に応じてLEDを点灯する 発展形として、照度センサーの値に応じてLEDを点灯させます: {{< youtube 8m0BwBY4jEs >}} 学んだこと: - A/Dコンバーターがデリケートすぎるようで、何個か壊していたようで、書籍通りにやってもうまく動かないことが多々ありました。トライアンドエラーが必要でした。。 ### デジタル値を取得する (I2C通信を利用する) ここからはデジタル値を取得していきます。取得する例として、I2C通信で温度センサーから値を取得してみます。 #### 温度センサーの値を取得する このような形で、温度センサーを取り付けて、ラズパイと繋げました。 ![Image](https://farm66.staticflickr.com/65535/51057680893_2f634d2f01_c.jpg) 学んだこと: - A/Dコンバーターが間に挟まらないので、シンプルに値を取得できました ### LEDディスプレイと連動させる 上の例で取得した温度センサーの値をLEDディスプレイに表示されます。このようにLEDディスプレイを接続してみました: ![Image](https://farm66.staticflickr.com/65535/51057679453_f5343ea29e_c.jpg) 実際の動作はこのようになります: {{< youtube wL9cgpSBSng >}} 学んだこと: - LEDもI2C接続でやりとりすることで表示していることが理解できました。 ## ここまでの振り返り CO2センサーをRaspberryPIで値を取得するために、まずはRaspberryPIでセンサーの値を取得する方法まで駆け足で学んでみました。細かな原理原則は理解できていないですが、一通り何をすればいいのか、何を準備しとかなきゃいけないのかを、実際に手を動かす中で理解することができました。