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Life & Time of Michael K | kazu634 | 2007-08-18 |
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読書会の課題図書であるLife & Times of Michael Kを読み終えました。途中で、
It struck him too that his story was paltry, not worth the telling, full of the same old gaps that he would never learn how to bridge. Or else he simply did not know how to tell a story, how to keep interest alive. (176)
ということをMichaelは述べるのですが、これが小説全体の語りについてのコメントになっているように思います。三部構成なんですが、Part 2は明らかに別な語り手になっていて、それが他の二つのpartとどのようにつながるのかがよくわかりませんでした。出版当時は南アフリカは内戦状態だったため、「軍による拘束」を扱ったPart 2が原因で検閲が通らないことを避けようとしたのかな?どちらにせよ、結構きついsatireになっているような気がしました。淡泊としているんだけど、どんどん読めていける不思議な小説です。
作者のCoetzeeはノーベル賞作家です。この語りのスタイルと南アフリカの置かれていた状況がわかれば、この小説の偉大さがわかるのだと思います。ただ自分の場合、南アフリカが置かれていた状況がいまいちよくわからないので、その偉大さが上手く理解できていない気がします。
後、『ロビンソン・クルーソー』を連想させるような部分が多いように感じました(というかタイトルからして似てるんですよね…)。Coetzee自身も、『ロビンソン・クルーソー』を好んで読んでいるようです。
Life and Times of Michael K