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『トリストラム・シャンディ』 kazu634 2008-01-22
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diary
英文学

 来年の大学院でのゼミはThe Life and Opinions of Tristram Shandy, Gentleman: The Florida Edition (Penguin Classics)になるらしい。卒論提出を祝う飲み会の席で某I准教授が院生をパニックに陥れていた。心暖まるWikipediaの解説をご覧ください:

一見、内容は、荒唐無稽、奇抜そのものであり、例えば、一貫したストーリーは欠如していて、牧師の死を悼む真っ黒に塗り潰されたページ、読者の想像のままに描いてほしいと用意された白紙のページ、タイトルだけが記された章、自分の思考を表す marble pages と呼ばれる墨流し絵のようなページ等、読者をからかうがごとき意匠に満ちている。アスタリスクやダッシュの多用、さらに、この作品の話の進行状況を曲線で表す等、まさしく奇抜な形態をほしいままにしている。

トリストラム・シャンディ Wikipedia

一見、内容は、荒唐無稽、奇抜そのものであり、例えば、一貫したストーリーは欠如していて、牧師の死を悼む真っ黒に塗り潰されたページ、読者の想像のままに描いてほしいと用意された白紙のページ、タイトルだけが記された章、自分の思考を表す marble pages と呼ばれる墨流し絵のようなページ等、読者をからかうがごとき意匠に満ちている。アスタリスクやダッシュの多用、さらに、この作品の話の進行状況を曲線で表す等、まさしく奇抜な形態をほしいままにしている。

トリストラム・シャンディ Wikipedia

まともな小説であれば守るべき語り方のルールを片っ端から破り、ありがちな小説の形式を徹底的に破壊することによって小説というものが本来備えている形式を自覚させる、すなわち掟破りによって掟を自覚させる

トリストラム・シャンディ Wikipedia

ヨーロッパ近代小説の勃興期である18世紀に書かれた作品であるにもかかわらず、語り手トリストラムが読者たちと対話するなどメタフィクション的な仕掛けに富み、古今の文献から断片的な引用をつなぎ合わせてマニア的な知識をひけらかすところはポストモダン文学を思わせる。

トリストラム・シャンディ Wikipedia

かなり長大な物語を一年かけて読むそうです。合掌。