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実家で本の整理 | kazu634 | 2008-02-22 | /2008/02/22/_873/ |
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実家で本の整理をしていた。結構忘れていた本が出てきたことに感激。たとえば、
冴木忍
旅立ちは突然に (富士見ファンタジア文庫―「卵王子」カイルロッドの苦難)
- 作者: 冴木忍,田中久仁彦
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 1992/07
- メディア: 文庫
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こいつは高校の時の友達に紹介された。富士見ファンタジアというライトノベルが専門のレーベルから出ているけれど、このシリーズは冴木忍の長編の中では一番好き。
短編だとこの二つ。
Paulo Coelho
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
- 作者: パウロコエーリョ,Paulo Coelho,山川紘矢,山川亜希子
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 1997/02
- メディア: ペーパーバック
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Paulo Coelhoの最高傑作はこの二つだろう。特に『アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)』は『かもめのジョナサン (新潮文庫 ハ 9-1)』に比較されるぐらい、古典としての地位を築いている…と評価されてたはず。
Saint Exupery
この二冊は黎明期のパイロットたちを描いた熱い作品。例えば冬のアンデス山中に遭難したパイロットはこんなことを言います。
If my wife believes I’m alive, she’ll believe I’m on my feet. My comrades believe it too. They have faith in me. I’m a cowardly bastard if I don’t keep going.
拙訳
もし妻が私が生きていると信じていたなら、きっと私は歩いているに違いないと信じているだろう。私の同僚だってそう信じているはずだ。彼らは私を信じている。もしここで止まってしまったら、私はひどい臆病者になってしまう。
こんなことを言って、冬のアンデス山脈に不時着したパイロットは仲間たちのところに帰ってきます。熱すぎるドラマです!
責任についてはこんなことを言っているよ!
But even that is not his true quality. His greatness lies in his sense of responsibility. Responsibility for himself, for his mail and for the comrades who wait in hope. In his hands he holds their grief or their joy. Responsibility for that which is being newly built, down there among the living, and in which he must play his part. Responsibility to a degree for human destiny, in as much as his work advanced it.
He is among those beings of great scope who spread their leafy branches willingly over broad horizons. To be a man is, precisely, to be responsible. It is to know shame at the sight of poverty which is not of our making. It is to be proud of a victory won by our comrades. It is to feel, as we place our stone, that we are contributing to the building of the world.
Some seek to class such men with toreadors or gamblers, and extol their contempt for death. But I don’t care a damn for anyone’s contempt for death. If it doesn’t have its roots in an acceptance of responsibility, it is just a sign of poverty of spirit or of youthful extravagance.
拙訳
しかしそれでさえも彼の本当の資質ではない。彼の偉大さは彼の責任感にこそあるのだ。自分に対する、郵便に対する、そして望みを持って待つ同僚に対しての責任。彼は自分の手中に同僚の嘆きや喜びを握っている。生きている人々の間で、自分がその一翼を担っている、新たに作られつつあるものへの責任を。彼の仕事が進める範囲で人間の運命への責任を握っているのだ。。
彼は広い交友関係を持つ人たちの一人で、広大な地平線に進んで葉の生い茂った枝を広げている。人であることというのは、まさしく、責任を持つということだ。人間であることというのは、自分が生み出したわけではない貧しさを前にして恥を知ることだ。同僚の勝利を誇りに思うことでもある。人間であることというのは、私たちが石を置いているときに世界の創造に貢献していると感じることなのだ。
このような人たちを詐欺師やギャンブラーと分類し、その死を軽んじる様子を賞賛する人もいる。だが、私は死を軽んじることを何とも思わない。もしそれが責任を引き受けることに基づくものでなければ、死を軽んじることは単に精神の貧しさか、若者のむちゃな言動の兆候でしかないのだ。
この二つは絶対お勧めだよ。ちなみに『紅の豚』が当時上映されてた時期なので、飛行機つながりで宮崎駿が表紙をデザインしているんです!
追記:これもいいですねー:「成長する機会があるとすれば義務を果たすときだ (There is no growth except in the fulfillment of obligation.)」