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『後手という生き方―「先手」にはない夢を実現する力 (角川oneテーマ21)』で気になった部分 kazu634 2007-12-15
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つれづれ

イントロ

将棋には先手と後手がある。

しかし将棋は先手必勝ではない。

同じように人生にも先手と後手がある。

人生も先手の人が必ず勝利者になるわけではない。周りの人たちからは大きく遅れて三十五歳でプロ試験に挑んだ「後手」の私でもプロになることができたからだ。

後手の人に見えているものとは

人生における先手と後手、私にはどちらがいいとは言い切れない。遅い人には遅い人なりに見えているもの、会社で速く昇進した人には決して見えない何かがあるからだ。

後手の人が心がけなければいけないこと

後からついて行くには信用構築が必要

日ごろの努力が大事

自分の不運を嘆いて投げ出してしまうのはダメ、将棋で言えば連敗しているときに、勝てないことに腐って勉強しなくなってしまったら、そのうち実力を出し切っても本当に勝てなくなってしまう。負けているときでも普段と同じように努力を続けていれば、いつかは必ず風向きが変わって実力通りの結果が出る。

自分があることにどれだけ時間や労力を費やしたからと言っても、必ず望んだ結果が伴うものではない、ということをまず「覚悟」すること。ここで大切なのは、費やした時間や労力は、結果にかかわらず無駄にはならない、これを信じることだと思う。

「努力は裏切らない」という言葉があるけれど、これは真実だ。ただし「長い目で見ると」という一言が言葉の裏に潜んでいることを知っておかねばならない。

もし、仮に努力をしないでその時たまたま良い結果が出たとしても、それはいつか続かなくなる。努力を続けていれば時間はかかるかもしれないが決してそうはならない。ある程度の時間の幅を持って眺めれば、バランスはとれるようにできているのだ。

プロとは

プロの条件とは会社員でも他の職業でも、そして棋士でも自分の仕事にベストを尽くすこと。その仕事はあたえられた仕事でも、自分から作っていく仕事でも同じ、要求されていることに答えるだけの結果を残せればそれは「プロの仕事」と言って間違いない。

結果を残すことが第一といっても、その過程でプロがしてはいけないこともある。棋士だったら公式戦で自分のベストを尽くさなかったり、遅刻をしたり……。会社員でもそれは同じこと、最低でも自分のもらっている給料分の仕事をしなくてはプロとは言えない。

トッププロにはギャンブルが通用しない

トッププロになるために

一流になるためには、まず周りが本人を認める、周りに認めさせると言うことが重要だ。互いにしのぎを削るライバルたちから「あいつならもう一段上に登っても仕方がない」と思わせること。私の経験では、ライバル関係にある人たちから認められていない人が上に上がるということはほとんど無い。周りから評価され、強さを認めてもらうような空気を作ること。もちろん実力も大切だが、日頃のちょっとした行いや将棋に対する姿勢の積み重ねが、そうした空気を作り出すのだ。